適正使用情報

投与中の注意事項

アムヴトラ投与中の注意事項

  1. 11.

    副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 11.2

      その他の副作用

        3%以上 1~3%未満 頻度不明
      眼障害  
      • ドライアイ
      • 強膜変色
       
      胃腸障害  
      • 消化不良
       
      一般・全身障害および投与部位の状態
      • 注射部位反応
      • 疲労
      • 末梢性浮腫
       
      臨床検査
      • ビタミンA減少
         
      筋骨格系および結合組織障害    
      • 関節痛
      • 四肢痛
      呼吸器、胸郭および縦隔障害    
      • 呼吸困難(呼吸困難、労作性呼吸困難、発作性夜間呼吸困難)

アムヴトラ添付文書 2022年9月作成(第1版)より

  • 臨床試験における副作用の発現状況

    国際共同第Ⅲ相試験(HELIOS-A試験)のアムヴトラ群において、注射部位反応、ビタミンA減少、ドライアイ、強膜変色、消化不良、疲労および末梢性浮腫などが1%以上に報告されています。アムヴトラ投与中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

ビタミンAの補給

  1. 8.

    重要な基本的注意(抜粋)

    1. 8.1

      本剤は、血清中トランスサイレチン(TTR)タンパク質を減少させることにより、血清中ビタミンAの減少を招くことから、ビタミンAを補給するように患者に指導すること。なお、1日推奨用量は約2500IUであり、推奨用量を超えて補給しないこと。また、ビタミンAの欠乏により、眼症状(例:夜盲)等が発現するおそれがあるため注意すること。[12.1 参照]

  1. 12.

    臨床検査結果に及ぼす影響(抜粋)

    1. 12.1

      本剤の作用機序により、血清中のレチノール結合タンパク質及びビタミンAが減少する。ビタミンAを摂取しても血清中ビタミンA濃度は低下するが、代替機序によりビタミンAの輸送と組織への取り込みが生じうるので、血清中ビタミンAの検査結果を基にビタミンA摂取量を変更しないこと。[8.1 参照]

アムヴトラ添付文書 2022年9月作成(第1版)より

  • アムヴトラ投与による血清中ビタミンAへの影響

    血清中TTRはレチノール結合タンパク質の担体であり、血中へのビタミンA輸送を促進します。また血清中ビタミンAの減少はアムヴトラの薬理作用として知られています。

    国際共同第Ⅲ相試験(HELIOS-A試験)では、患者に1日あたりの推奨摂取量のビタミンAを補給することにより、血清中ビタミンA濃度の低下に起因する、眼の有害事象における臨床的に関連する傾向や変化は認められていません。

  • ビタミンAの補給について

    ビタミンA欠乏症に起因する潜在的な眼障害リスクを低減するため、1日の推奨用量でのビタミンAの補給を勧めるとともに、ビタミンA欠乏症を示唆する眼症状(例:夜盲)が発現した場合には、眼科専門医の診察を受けるよう指導してください。

    ビタミンAを摂取しても血清中ビタミンA濃度は低下するものの、代替機序によりビタミンAの輸送と組織への取り込みが生じうるため、血清中ビタミンAの検査結果を基にビタミンA摂取量を変更しないでください。

    アムヴトラの投与中は、1日あたり約2,500IUのビタミンAの補給をするように患者に指導してください。ただし、1日の推奨用量を超えるビタミンAを補給することがないように注意してください。

    「ビタミンA欠乏に伴う有害事象(夜盲等)」はアムヴトラの医薬品リスク管理計画書(RMP)における重要な潜在的リスクに設定されています。詳細は安全性検討事項のページを参照してください。

心機能障害

  1. 8.

    重要な基本的注意(抜粋)

    1. 8.2

      トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者は、心筋症等の心症状を伴うことが多い。本剤との因果関係は明らかではないが、心臓関連死等が報告されているので、本剤投与中は定期的に心機能検査(心電図、心エコー等)を行う等、患者の状態を十分に観察すること。

アムヴトラ添付文書 2022年9月作成(第1版)より

  • アムヴトラ投与による心機能障害への影響

    トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者は、心筋症等の心症状を伴うことが多いとされています。

    得られている臨床データからはアムヴトラとの因果関係は確立されていませんが、国際共同第Ⅲ相試験(HELIOS-A試験)および類薬の臨床試験において心臓関連死等が報告されています。

    心臓関連の有害事象が発現し重大な転帰に至る可能性が否定できないと考えることから、アムヴトラ投与中は定期的に心機能検査(心電図、心エコー等)を行う等、患者の状態を十分に観察してください。

    「心機能障害」はアムヴトラの医薬品リスク管理計画書(RMP)における重要な潜在的リスクに設定されています。詳細は安全性検討事項のページを参照してください。